京都市立美術工芸高校3年の西田巴柚(はゆ)さん(17)が、市の条例や規則を題材に、かるたを作った。「楽しみながら、京都のまちや市議会の活動、条例を知ってほしい」と話している。
「(に) 日本酒で 乾杯しよう そうしよう」
「(つ) 潰さない 必ず守ろう 京町家」
「(そ) 染めよう京都 守る景観 審査会」
かるたは、1千以上ある市の条例や規則などから20を選んだ。興味を持った人が自作できるように白い札もつけた。
市民の市議会への関心を高める方法を考える授業の一環で、約3カ月かけて仕上げた。
4月に議場を訪れ、市議から市議会の役割や議員の仕事などについて説明を受けた。その際、清酒(日本酒)で乾杯する習慣を広め、日本文化への理解の促進に寄与する、とする「乾杯条例」(京都市清酒の普及の促進に関する条例)を知り、いろいろな条例をかるたにしてみようと思いついた。
市の条例や規則を読み込んで、読み札を考えた。交通安全や景観、ケアラーへの支援など身近な内容のものを選んだ。絵札は、わかりやすさと明るい色あいを意識したという。
かるたを作る前は、市議会や条例について「とっつきにくい」と感じていた。今は少し身近に感じるようになったという。
「大変だったけど、こんな条例があったんだと知ることができてよかった。かるたが楽しく学ぶきっかけになれば、うれしい」
この授業では、西田さんをはじめ3年生9人がポスターやグッズなどをデザインした。
ポスターは、今月19日に始まる市議会の日程などの告知に採用され、市営地下鉄や市バスの車内などに掲示されている。市は今後、グッズのデザインをもとにクリアファイルや下敷きなどを作ってPRに活用するという。
かるたは、市議会のホームページ(https://www2.city.kyoto.lg.jp/shikai/joho/kohorenkei/R7/bikoh-sakuhin.html)からダウンロードできる。